相続財産の評価と相続税

ご自分の財産はいくら位ですか?

実際に相続税を納付する方は100人中5人ですので、多くの方が相続税とは無縁です。

でもどんな仕組みや算出方法なのかは、遺言の財産配分を考える時にも必要です。


統計では、相続財産の6割が不動産です。現金や預貯金はその残高ですぐ分かりますが、不動産については相場や時価ではなく、税法にて決められた算出基準があります。

市街地にある土地は路線価方式にて評価をします。路線価とは路線=道路に面している四角い土地につけられた1平米あたりの評価額です。お住まいの地域の税務所に確認すれば、路線価がいくらなのか、評価額がいくらなのかを教えてくれます。

建物の評価方法は固定資産税評価額ですので、毎年の市区町村よりの納付書にて確認して下さい。

これで概算の財産額を知ることができます。

相続税は、控除、非課税枠、軽減措置の額が大きいのが特徴ですので、簡単な解説を添付しました。これで相続税の概要がつかめると思います。


相続財産の評価と相続税

財産の評価方法
相続税の課税財産
土地
建物
預貯金
株式
家財道具
生命保険

相続税の控除と算出
課税価格 
控除 
相続税 

  

財産の評価方法

相続税の課税財産

相続税は原則として、個人が死亡した人の財産を相続や遺贈によて取得した場合に、その取得した財産に掛ります。

課税財産=1.本来の財産+2.みなし財産+3.生前の贈与財産になります。

  

1.本来の財産、被相続人が死亡に有していた、現金、預貯金、有価証券、宝石、土地、家屋などのほか、貸付金、特許権、著作権など金銭に見積もりことができる経済的価値のあるもの全てです。

  

2.みなし財産、民法上は本来の相続や遺贈で取得した財産でなくても、経済的にみて取得したものと同じ効果のある場合には、相続税の課税財産になります。具体的には生命保険、損害保険金、死亡退職金などです。

  

3.生前の贈与財産、相続や遺贈で財産をもらった人が、被相続人から死亡3年以内に贈与された財産をもらっている場合には、原則としてその財産が贈与された時の価額を相続財産に加算します。


土地

遺産相続の中でも土地の相続は評価の難しいものの一つと言えるでしょう。土地の評価方法は「路線価方式」と「倍率方式」という二つの方法があります。路線価とは、土地を評価するために国税庁が道路につけている価格のことです。路線価方式とは、毎年更新されるこの路線価に土地の面積を掛けて計算する方法です。対象となる土地の形や土地が面している道路などの条件によって補正を加えて評価額を計算します。


建物

建物の評価方法は固定資産税評価額で決まります。固定資産税評価額が1,000万円ならば、相続税評価額も1,000万円となります。


預貯金

預貯金の評価方法は相続開始日の残高となります。相続が開始すると口座は凍結され、引き出しなどはできなくなります。残高証明書を発行してもらい、預貯金の額を確認して遺産に計上します。また、定期預金や定期郵便貯金、定額郵便貯金など、普通預金より利率が高いものは、相続時期に解約した場合の受け取り金額が評価額になります。

1. 相続開始日の終値・2. 相続開始日の属する月の終値の月平均額・3. 相続開始日の前月の終値の月平均額・4. 相続開始日の前々月の終値の月平均額

また、非上場株の評価は市場で取引がなされていない分、困難になります。評価方法は非常に複雑なので、税理士に相談して確認します。


株式

株式の評価は上場銘柄と非上場銘柄によって評価方法が違います。上場株式の場合は預貯金などと同様に相続開始日の終値を評価額とするのが妥当ですが、株価は経済状況の変動などを受けやすいため、評価額を決める際にある程度の幅がもうけられています。次の4つのうちからもっとも低い価格で評価します。


家財道具

テレビ、クーラー、自動車、タンスなどの家財道具も当然相続財産として計上します。原則は基本的には、時価で計算するのですが、家財道具など現在いくらで取引されるのかというのをいちいち調べていくのは困難です。実務上は全てをまとめて、家財道具一式50万円といったようにまとめて評価することが多いようです。

貴金属や高価は美術品等は、類似品の売買価格や専門家の意見を参考にして決めます。


生命保険

生命保険契約に関する権利を取得した場合、課税時期の時点で解約したときの払戻金相当額が評価額となります。この場合、契約者に相続税が課されるのは、以下の場合です。

1. 課税時期(死亡日)に保険事故が生じていない。・2. その生命保険契約が掛け捨てではない。・3. 被相続人が保険料を負担していた。・4. 契約者が被相続人以外の人。

相続税の控除と算出

相続税は高いというイメージが一般にありますが、税率そのものは高いのですが、他方で、基礎控除・配偶者に対する税額減税措置・小規模宅地の特例、などさまざまな軽減策が取られています。

したがって、夫か妻・子への一時相続の段階では、さほど心配する必要がないとも言えますが、問題はその次の段階です。配偶者が相続した財産が子供に再度相続される際には、一次相続で威力を発揮した配偶者の軽減措置が使えません。相続税については、二次相続までを視野に入れて考える必要があります。

課税価格

課税価格は、相続財産+みなし財産−非課税財産−債務控除+相続開始前3年以内の贈与財産の合計額になります。

課税価格の合計を求めて、課税遺産総額を求め、課税遺産総額を法定相続分で分けて、相続税の総額を求めます。

控除や軽減措置、非課税枠等を合算して遺産総額が多い場合に、この課税価格から相続税の算出が必要になります。実際に相続税を納付する方は100人中5人ですので、多くの方が相続税とは無縁です。

控除 

相続税は控除額が大きいことも特徴です。まずは基礎控除として、5,000万円+1,000万円×法定相続人数がその額になります。

配偶者の場合には、特別の軽減措置として、法定相続の範囲内か、取得した財産が1億6,000万円までならば相続税が掛りません。

遺産総額から、基礎控除や軽減措置を合計した金額を引いても、まだプラスの場合に相続税の具立的な算出をします。

生命保険や死亡退職金には法定相続人1人につき500万延の非課税枠があります。
  

相続税 

相続税の申告のためには、相続人の確認、遺言の有無、遺産と債務の確認、遺産の評価、遺産分割の手続きが必要です。

実際の相続税算出までは、遺産内容を精査して評価する必要があります。概算で課税価格が1,000万円を超える場合には、税理士へ相談する事をお薦め致します。

相続税は税理士へ

相続税の申告と納付は、被相続人が死亡した日の翌日から10か月以内に行います。申告書の提出先、納付先はいずれも被相続人の住所地を所轄する税務所で、相続人の住所地ではありません。

延納、物納を希望する人は税務署に申告します。


税務署への手続きは税理士業務になります。相続税でご心配の方は、相続税を減らすための上手な節税方法を含めて税理士へご相談して下さい。

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