平成18年4月に施行されました。

高齢者と養護者の支援が目的です。

高齢者虐待の早期発見、早期対応を図るとともに、家族、親族などの高齢者の養護者の支援を行いその負担の軽減を図るため、平成18年4月1日より「高齢者虐待防止法(正式名:高齢 者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律)」が施行されました。

高齢者虐待とは、養護者(高齢者を現に養護している家族、親族、同居人等)、養介護施設従事者等(介護保険施設等の入所施設、介護保険居宅サービス事業者、老人福祉法や介護保険法で規定されている高齢者向けの福祉・介護サービスに従事する職員) が行う次のような行為が虐待にあたります。

高齢者の方々の権利侵害の諸相

身体・財産・人格に対する侵害

1.身体に対する権利侵害は、身体的な暴力、介護放棄、不十分な服薬管理などです。

2.財産に対する権利侵害は、勝手に貯金を下ろす、年金等の管理を任せるように強要するなどです。

3.人格に対する権利侵害は、恥じをかかせる、ののしる、本人が大切にしている物を壊すなどです。

高齢者虐待の厚生労働省の調査結果

被害の8割が女性

平成18 年度 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果(確定版)

通報者の41%がケアマネージャーなどの介護関係者、虐待を受けた本人からも12%の通報がありました。

虐待者は、息子が37%で最も多く、次いで夫が14%、娘14%の順でした。

虐待の種類では、身体的虐待が64%、心理的虐待が36%、ネグレクト介護放棄が29%でした。

虐待を受けた方は女性が77%で、84%の方が同居している人から虐待を受けていました。

虐待の通報を受けた市町村の対応では、介護施設に入所させるなどして、虐待を受けた高齢者を虐待者から分離した例が36%ありました。

高齢者虐待防止法 厚労省の調査結果全文(323KB)

新聞記事 虐待防止法で全国初の逮捕者(75KB)新聞記事

権利侵害事例の特徴と課題

解決や介入の難しさ

・侵害を受けている本人の解決しようとする意思確認がしずらい、その事実確認が難しい。

・家族や親族間の調整が難しい

・家族等が侵害者である場合、本人及び家族全体を支援する事になり対応が難しい

虐待の状況を確認し本人の権利行使につなげて行くためには、ひとりでは解決できない問題があります。

高齢者虐待の定義

身体的虐待

高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。(暴力的行為などで、身体に傷やアザ、痛みを与える行為や、外部との接触を意図的、継続的に遮断する行為)

具体的には、平手打ちをする、つねる、殴る、蹴る、無理矢理食事を口に入れる、やけど・打撲させる 等や、ベッドに縛り付けたり、意図的に薬を過剰に服用させたりして、身体拘束、抑制をする 等


介護・世話の放棄・放任 (ネグレクト)

高齢者を衰弱させるような著しい減食、長期間の放置、養護者以外の同居人による虐待行為の放置など、養護を著しく怠ること。(意図的であるか、結果的であるかを問わず、介護や生活の世話を行っている家族が、その提供を放棄または放任し、高齢者の生活環境や、高齢者自身の身体・精神的状態を悪化させていること)

具体的には、 ・ 入浴しておらず異臭がする、髪が伸び放題だったり、皮膚が汚れている 。 水分や食事を十分に与えられていないことで、空腹状態が長時間にわたって続いたり、脱水症状や栄養失調の状態にある。室内にごみを放置するなど、劣悪な住環境の中で生活させる。高齢者が必要とする介護・医療サービスを相応の理由なく制限したり使わせない。同居人による高齢者虐待と同様の行為を放置すること等


心理的虐待

高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。(脅しや侮辱などの言語や威圧的な態度、無視、嫌がらせ等によって精神的、情緒的に苦痛を与えること)

具体的には、排泄の失敗等を嘲笑したり、それを人前で話すなどにより高齢者に恥をかかせる。怒鳴る、ののしる、悪口を言う。侮辱を込めて、子どものように扱う。高齢者が話しかけているのを意図的に無視する等。


性的虐待

高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること。(本人との間で合意が形成されていない、あらゆる形態の性的な行為またはその強要)

具体的には、排泄の失敗等に対して懲罰的に下半身を裸にして放置する。キス、性器への接触、セックスを強要する等


経済的虐待

養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること。(本人の合意なしに財産や金銭を使用し、本人の希望する金銭の使用を理由なく制限すること)

具体的には、日常生活に必要な金銭を渡さない/使わせない。本人の自宅等を本人に無断で売却する。年金や預貯金を本人の意思・利益に反して使用する等

※「高齢者虐待への対応と養護者支援について」(平成18年4月 厚生労働省 老健局)

高齢者虐待防止法 高齢者虐待防止法(123KB)

通報義務があります。

養護者(要介護施設従事者以外)による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見し、当該高齢者の生命または身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに市町村へ通報しなければならない(第7条第1項通報義務)。

養護者及び養介護施設従事者等から虐待を受け又はそのおそれがある場合には、市役所・町村役場 、地域包括支援センターにご相談ください。高齢者虐待で困ったり、発見したら、まずはお住まいの市役所・町村役場)に御相談ください。


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